修繕積立金

修繕積立金の一時金はリスク大!どうしたら一時金を避けることができるか

修繕積立金は長期修繕計画に沿って積立ていきます。

計画通りに進まずに修繕積立金が不足するケースも多々あります。

大規模修繕は12年程度に1回で行われ、マンションの形状や仕様などによって工事金額は大きく異なります。

10年前の計画通りに修繕積立金として3,000万円を貯めてあったとしても、消費税の増税、資材や人件費の高騰などにより、3,500万円が必要になるかもしれません。

もしくはそれまでに行った小修繕の出費が嵩んで、修繕金が足りなくなるかもしれません・

修繕金が足りなくなったときに、不足金額分を一時金として各戸から徴収する解決方法もありますが、一時金を徴収する方法はお勧めできません。

居住者への負担が大きく、日常生活にも影響を及ぼす恐れがあるからです。

今回は「どのようにしたら一時金を避けることができるのか」など一時金をテーマに詳しく解説いたします。

一時金をお勧めできない理由

一時金を徴収するためには、総会の決議が必要です。

普通決議の扱いになりますので、参加する組合員及び議決権数の過半数で可決されます。

普通決議はそこまで高いハードルではありません。そのため、総会に議案として上程されれば、高い確率で承認されるでしょう。

議案が承認されると、一時金の支払が義務となり強制力が生まれます。

ですが、全戸から一時金を集めるというハードルは高いです。

未収金のリスクが高い

当たり前ですが、各住戸の財務状況は住戸毎に異なります。

年収の多寡、住宅ローンの有無、家族構成など様々な要因があり、急な一時金に対応できない住戸が発生したとしても不思議ではありません。

一時金に対応できない、
納得が出来ないので対応しない、

そのような住戸の分は、未収金になってしまうリスクがあります。

毎月の管理費や修繕積立金における未収金は金額がそこまで大きくはありませんので、じっくりと解決に取り組むことができますが、一時金の未収金は解決しなければならない期限が決まっています。

総戸数50戸のマンションにおいて、大規模修繕を実施するときに500万円が不足し、各戸平均10万円の一時金を集めると仮定します。

50戸のうち、5戸が一時金を支払えない(または支払わない)場合は、少なくとも50万円が不足してしまいます。

工事費用の不払いによるトラブルが起きる可能性がある

大規模修繕の費用を支払うタイミングまでにこの60万円を解決しておかないと、管理組合として大規模修繕業者へ工事費用の支払いができない恐れがあります。

そもそも修繕積立金が足りないために一時金を徴収する選択ととるわけなので、足りない場合は大きな問題になります。

一時金の未収金が発生すると、予定していた工事内容から変更を余儀なくされたり、工事業者への支払いが遅延してしまったりと様々なトラブルにつながっていきます。

一時金の徴収はできるだけ避ける方は良いでしょう。

一時金を発生させないために

一時金がなぜ発生してしまうのか?

それは、様々な理由があります。

前述の通り10年前に3000万円と見込んでいたとしても、消費税の増税や人件費や資材の高騰によって3500万円がかかるかもしれません。

長期修繕計画では修繕積立金を値上げする予定だったので、それが先延ばしにされていたのかもしれません。

小修繕や設備の修繕の費用が予想以上に高かったのかもしれません。小修繕とは言えちりも積もればです。任せきりにすると高くなってしまうため、可能な限り、理事会で見積もりをとるとよいです。

長期修繕計画の見直しを定期的に実施しましょう

一時金を発生させないためには、まずは計画を現実に合わせるように適宜修正していく必要があります。

マンション管理を管轄する国土交通省からは「5年1回程度で計画を見直すことが望ましい」とのコメントが公表されています。

長期修繕計画作成ガイドライン

一時金は管理組合にとっても居住者にとっても大きな懸案になりますので、一時金を発生させない予防策として定期的に計画を見直すようにしましょう。

借入も視野に入れて検討する

急な一時金は、これまでのご説明の通り、未収金になり様々なトラブルにつながる懸念があります。

前述の通り、早い段階で一時金の発生を予防するために修繕計画を定期的に見直せれば良いのですが、全てのマンションがそのようには出来ず、大規模修繕の直近になって資金が不足する、という事態に陥るマンションもあります。

そのような事態になってしまった場合には、借入金も選択肢の1つです。

工事までという短期間で不足している資金を集める必要があるので、一時金の金額も大きくなります。

これを管理組合で借り入れをして一旦支払った後、長めの期間で支払っていけば、各戸の負担は緩やかになります。

【借入金の一例】

総戸数50戸で不足金額が500万円として計算してみます。

一時金を集める場合

  • 500万円 ÷ 50戸 = 各戸平均10万円

借入を行い5年間で返済する場合

  • 借入先:住宅金融支援機構  利率:年0.55%(2019年6月現在)
  • 5年間の利息合計:70,180円
  • 総支払額:5,070,180円
  • 5,070,180円 ÷ 50戸 ÷ 5年間(60月)=各戸平均1,690円(月額)

一時金よりも借入の方がリスクが少ない

10万円を各戸から一時金として一斉に集めようとして未収金のトラブルを抱えるリスクを背負うよりは、5年間各戸1,690円ずつ毎月徴収する方がトラブルは少ないのではないでしょうか。

利息もマンションとして5年間で70,180円、各戸で割れば5年で1,403円です。

利息分は損しているという意見は確かにあるかもしれませんが、未収金を集める手間やリスクを考えると、まずは借入をして長期で返済するというのもおすすめできる選択肢の1つです。

修繕一時金は非常にリスキー

修繕積立金の一時金を徴収してはいけない理由、それは総会決議のハードルはそこまで高くはないものの、まとまった一時金を全戸から徴収するのは非常に難しく、未収金になるリスクを抱えているからです。

未収金が解決できなければ、工事仕様の変更などを考えなければならず、その時の管理組合役員には大きな負担になってしまいます。

まずは現実に即した修繕計画を

修繕積立金の一時金をできるだけ発生させないためにしっかりと現実に即した修繕計画を整備することから始めましょう。

早めに資金不足に気づければ、期間に余裕があるので、現在よりも少しだけ修繕積立金を増額するだけで対応できることもあります。

既に直近の工事で資金不足が考えられる場合には、未収金のトラブル防止のために借入金という選択も視野に入れて幅広く対策を検討することをお勧めいたします。

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